「トルコ・ユーラシア協議事項」 第39回

ジョージアは、南カフカス地方の戦略的な重要性を持つ国です。私たちも今回、トルコとジョージアの関係を分析します。

「トルコ・ユーラシア協議事項」 第39回

ジョージアは、南カフカスの国々の中で、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)も含む、欧米諸国との関係を最高レベルで発展させてきた国です。ジョージアは、2009年以降、EUによって東ヨーロッパ3か国(ウクライナ、モルドバ、ベラルーシ)と、南カフカス3か国(ジョージア、アゼルバイジャン、アルメニア)に向けて発展した東方パートナーシップの取り組みを行っています。東方パートナーシップは、この国々をEUとより緊密にするために、EUとこの国々との間の協力協定、自由貿易協定、ビザ免除協定を結ぶことを視野に入れています。協力協定は、2014年にブリュッセルで結ばれ、2016年7月に施行しました。ジョージアとEUの間のビザ免除は、間もなくの開始が考慮されています。

トルコとジョージアの関係は、ジョージアが独立してから現在まで、あらゆる分野で発展し、両国間で様々な分野での多くの協定が結ばれてきました。トルコは、ジョージアの独立を1991年12月16日に承認しました。国交樹立関連議定書は、1992年5月21日に結ばれ、相互に大使館を開設しました。トルコの総領事館がバトゥミに、ジョージアの総領事館がイスタンブールとトラブゾンにあります。

トルコとジョージアの関係は、戦略的なレベルにあります。トルコは2007年から今までジョージアの最大の貿易パートナーです。ジョージアに直接投資を最も多く行っている国の1つはトルコです。両国の間で2011年12月から施行している議定書に従って、両国の国民はお互いの国に身分証明書だけで旅行ができます。両国の間では、定期的に上級レベルの訪問も行われています。トルコとジョージアの関係をさらに発展させるために、両国の間に高水準戦略的協力評議会の機構が開設されました。最初の会議は2016年7月19日にアンカラで、2度目は2017年5月23日にトビリシで行われました。

アゼルバイジャンとともに設立されたトルコ・アゼルバイジャン・ジョージア三者外相会議の過程は、地域の安定、平和、繁栄に貢献する構造です。また、防衛相、経済相、交通相、軍司令官、議会外務委員会委員長、ビジネスフォーラムの間でも、三者会議が行われています。

トルコとジョージアの関係は、二者間でも、地域的なレベルでも戦略的です。ジョージアは、カスピ海のエネルギー資源のトルコとヨーロッパの市場への輸送、トルコとアゼルバイジャン、ロシアと中央アジア諸国の間の交通にとっても、現在の条件におけるキーとなる国です。それに対し、トルコとジョージアは最大の貿易パートナーです。この枠内で、トルコ、ジョージア、アゼルバイジャンの間でエネルギー分野と交通分野をはじめ、様々な分野で三者協力が行われています。バクー・トビリシ・ジェイハン石油パイプライン、バクー・トビリシ・エルズルム天然ガスパイプライン、バクー・トビリシ・カルス鉄道プロジェクトは、この協力活動の最も具体的な例です。

トルコはジョージアの領土保全を支持しています。また、ジョージアの内政問題の解決も支援しようとしています。ジョージア国民にとって、アブハジアと南オセチアは非常に重要な2つの地域です。しかし、2008年に起こったジョージア・ロシア紛争で、ロシアが勝利しました。そしてこれらの地域の独立はロシアによって承認され、軍事協定によって確実になりました。ロシアが二者協定に基づいて建設した基地は、分離主義者体制が地域的な面で正当化される理由になりました。ジョージアは、実質的に独立したアブハジアのこの地位を、近い将来に変化させる力を持っていないことを自覚しており、この状況を国際的なものにし、自身の権利を守ろうとしています。南オセチア問題へのアプローチも同じ枠内にあります。しかし、ロシアが2016年12月に「アブハジアと南オセチアの民主国家としての発展に支援を行う」という発表は、それがあまり容易ではないことを示しています。ジョージアの現政権は、ロシアとの関係、アブハジアと南オセチアとの問題について、より柔軟な発言を行うようになり、ロシアとの関係の正常化に向けて一歩を踏み出しました。しかし、クリミア半島のロシアによる併合、ウクライナでの出来事、ロシアとアブハジアの同盟協定締結は、ジョージアのアブハジアと南オセチアへの懸念をさらに増加させるものとなりました。

トルコは、ジョージアの領土保全を強く支持しています。アブハジアと南オセチアのいわゆる独立を承認しておらず、この不和がジョージアの領土保全と主権の枠内で平和的に解決されることを望んでいます。トルコは、ジョージアの欧州や大西洋の機構との統合への努力も支持しています。

トルコとジョージアの関係の最も重要な事柄の1つは、アフスカ・トルコ人の故郷への帰還です。トルコはこの問題を間近から追究しており、ジョージアが1999年に欧州評議会に加盟した際に負った義務の一環としてアフスカ・トルコ人の故郷であるアフスカへの帰還を妨げるすべての障害を解消するよう要請しています。ジョージアがこの問題に関して踏み出す歩みは、両国の関係をさらに発展させるでしょう。

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士の見解をお伝えしました。



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