「トルコ・ユーラシア協議事項」 第43回

第9回D8(Developing 8:途上国8か国)経済協力機構サミットが、イスタンブール・リュトフィ・クルダル国際会議展示場で10月20日に開催されました。私たちも今回、D8サミットと地域への影響を分析します。

「トルコ・ユーラシア協議事項」 第43回

第9回D8経済協力機構サミットが、10月20日にイスタンブールで開催されました。サミットにはトルコ、イラン、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、インドネシア、エジプト、ナイジェリアの首脳とともに、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領が、トルコのレジェプ・ターイプ・エルドアン大統領の特別招待客として出席しました。

D8の設立に向けて踏まれた最初の歩みは、トルコの招待を受けたイラン、パキスタン、バングラデシュ、マレーシア、インドネシア、エジプト、ナイジェリアの参加により1996年10月22日にイスタンブールで開催された「開発における協力会議」でした。この会議の後に1997年6月15日にイスタンブールで開催された国家/政府首脳会議により、D8経済協力機構が公式に設立されました。D8の旗には6つの星が描かれており、それは同機構の6つの基本原則を象徴しています。その原則は、「戦争ではなく平和を」「戦闘ではなく対話を」「ダブルスタンダードではなく正義を」「優位性ではなく平等を」「植民ではなく協力を」「弾圧と支配ではなく人権、自由、民主主義を」です。

イスタンブールでサミットが開催された際に、トルコはD8の議長職をパキスタンから移譲されました。D8設立20周年目に当たったことで特別な重要性を持った第9回サミットは、「協力活動の機会を増やす」というテーマで開催されました。サミットに参加したエルドアン大統領は、サミットの閉幕式で演説を行いました。この演説で宣言された、「イランでのD8大学設立の発表」「加盟国間の1000億ドルの貿易額を5000億ドルに引き上げる清算システムの目標」というテーマがサミットでの関心の的となりました。エルドアン大統領が、サミットで行った演説でD8で決議を採択する過程を簡易化し、会談により加盟国の数を20か国に引き上げるなどの件を述べたことは、トルコが議長国でいる間に躍動的な進展が起こるという指標です。

D8の加盟国は、イスラム協力機構の加盟国でもあります。イスラム協力機構の中で技術的・経済的な開発レベル、貿易のポテンシャル、抱える人口により重要性を持つ国々の間で構成される協力活動の見本の1つであるD8は、加盟国間の経済・貿易における協力活動の発展に向けた機構です。D8の目的は、開発に向けて、世界経済の中での諸国の地位を改善し、貿易関係を多様化させ、貿易分野で加盟国に新しい可能性を提供し、国際レベルの決議を採択するメカニズムに大きな影響を及ぼし、人々の生活水準を向上させることです。原則とそれが含む地理により、地域的であるというよりはむしろ世界的な機構である特徴を持つD8への加盟の扉は、先述した目的と原則に従うすべての途上国に開かれています。D8の枠内で、協力活動が分野ベースで実施されています。トルコは産業、医療、環境、バングラデシュは農村開発、インドネシアは貧困との戦いと人材、イランは科学技術、マレーシアは金融、銀行業、民営化、エジプトは貿易、ナイジェリアはエネルギー、パキスタンは農業と漁業の分野での協力活動を行っています。

D8サミットは、また、世界経済内での加盟国の存在を強化させる目的も持っています。2016年のデータによると、D8は当時の数値により国内総生産(GDP)の5パーセントを構成したにすぎません。この経済規模のおよそ半分は、最も大きな2つの国が構成しています。9320億ドル(約105兆6270億円)という最大の国内総生産を持つインドネシアを、8580億ドル(約97兆2400億円)分の国内総生産を持つトルコが追っています。ナイジェリアとイランはおよそ4000億ドル(約45兆3333億円)、エジプトは3360億ドル(約38兆円)です。マレーシア、パキスタン、バングラデシュは順に296億ドル(約3兆3500億円)、284億ドル(約3兆2190億円)、221億ドル(約2兆5000億円)です。

D8加盟国の経済を持続可能な形で強化させるために、投資、生産性の向上、競合可能な環境、改革が必要です。この関係で、どの国にとっても正しい経済政策を組むことのほか、誠実で効果的な国際協力関係も非常に重要です。イスタンブールで開催されたサミットは、トルコのユーラシア地域とその周辺の国々とも戦略的な協力活動を拡大し、関係を発展させるために、近隣諸国が極めてデリケートな時期を経ていることを考えれば非常に重要です。

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士の見解をお伝えしました。



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