「トルコ・ユーラシア協議事項」 第44回

少し以前に、ウズベキスタンのミルズィヤエフ大統領が、トルコを訪問しました。私たちも今回、ミルズィヤエフ大統領の訪問とトルコ・ウズベキスタン関係を分析します。

「トルコ・ユーラシア協議事項」 第44回

ウズベキスタンのシャヴカト・ミルズィヤエフ大統領が、10月25-27日にトルコを訪問し、上級会談を行いました。ミルズィヤエフ大統領は18年を経てトルコを訪問した最初のウズベキスタン大統領で、このことは、両国の関係が今後さらに強化されることを示しています。ここ1年で積極的な外交政策を行ってきたミルズィヤエフ大統領が、トルコ・ウズベキスタン関係を重要視していることが言えます。なぜならトルコとウズベキスタンの間には多くの分野で取り組みが行われるだろうと、関係者や専門家が語っているからです。

トルコは1991年にウズベキスタンの独立を承認した最初の国です。そのため、両国の関係は急速に発展しました。2005年にウズベキスタンで起こったアンディジャン事件が取り上げられた国連総会の会合で、トルコは反ウズベキスタンの投票を行いました。そのため、1991年に良好な形で始まった関係は、2005年後は停滞し続けました。今回の訪問は、関係を再び強化する可能性があります。数か月前にサマルカンドで行われた会談で、エルドアン大統領が「両国関係における新たなページ」を言葉にし、ミルズィヤエフ大統領が「もはや言葉の上だけではない真の協力の時が来た」と述べたことは、ミルズィヤエフ大統領のアンカラ訪問により、さらにその意味を深めました。両国の首脳は、来年初頭にウズベキスタン・トルコ投資フォーラム・共同経済委員会会議を開催することについて意見が一致したと発表しました。

ウズベキスタンは歴史的な繋がりによりトルコの道や心が帰属する国です。今回の訪問により両国間の停滞した時期は終了したと筆者は考えています。トルコ・ウズベキスタン関係ではテキスタイル、医療、観光、革製品をはじめ、経済、そしてテロとの戦いに重きを置いた安全保障における協力活動が急速に発展するでしょう。もちろんこの関係を、市民団体、メディア、学術機関も協力して支えていく必要があります。カザフスタンにあるトルコ・カザフスタン・アフメト・イェセヴィー大学のように、トルコ・ウズベキスタンの共同大学を設立することは非常に有益になるでしょう。キャンパスの1つがイスタンブール、1つがサマルカンドに置かれる「トルコ・ウズベキスタン・ウルー・ベイ大学」は、トルコとウズベキスタンの持つ歴史的な知識の蓄えをトルコ系地域で実践に移すにおいて大きな役割を果たすことができます。両国の共通の価値であるハナフィー・マートゥリーディー・イスラム・スーフィー学派は、端的に、トルコ・イスラム伝統のサラフィー主義に対抗するユーラシアにとっての合理的な選択肢となり得ます。この点で、両国ともに、大きな義務を負う必要が出てきます。

カリモフ政権には2つの基本的な特徴がありました。1つは、非常に権威的な政権であったこと、もう1つは、ソ連の政治システムを維持したことです。カリモフ大統領はユーラシアでの大勢力同士の戦いに対し国を守るために、部分的に孤立主義を採っていました。新たな政権は、地政学的な挑戦に対し、積極的な政策により答えを示していくであろうと思われます。

ウズベキスタンはその位置と人口的なポテンシャルによりユーラシアのキーとなる国の1つです。ウズベキスタンとの関係がなければトルキスタンで存在することは難しいです。今後の過程でウズベキスタンは、この特徴により世界的・地域的な立役者がその協力を求めて頻繁に頼りにする国となるでしょう。

ミルズィヤエフ政権はその最初の時期において、根本的な政治的変革を始める前に、国民の社会的問題を解決し、近隣諸国との経済関係を強化することを優先する可能性があります。ミルズィヤエフ大統領は外交政策で近隣諸国のトルコ系諸国に対しさらに国を開き、柔軟な政策を行うでしょう。ミルズィヤエフ大統領が大統領に就任して最初の外遊先にロシアを選んだことは、ロシア・ウズベキスタン関係を特に経済分野でさらに強力な段階に引き上げる目標の最初の歩みとみなすことができます。

ミルズィヤエフ政権の時期は、ウズベキスタンにとって新たなスタートとなるでしょう。カリモフ大統領はトルコ評議会をはじめ地域的な協力活動に対し距離を置く政策を採っていました。その政策の変化は、地域の立役者とウズベキスタンにとって利益の土台となるでしょう。ウズベキスタンに通貨とエネルギーに関する部分的な問題があることは周知の通りです。これらの問題を解決するにおいて、投資やトルコ評議会などの地域的な協力活動が道を開いていくでしょう。

ミルズィヤエフ大統領は13年にわたりカリモフ政権で首相職を務めました。なので、ミルズィヤエフ大統領はカリモフ政権のシステムの実りでもあります。変革は簡単にはいかないでしょう。しかし、ミルズィヤエフ大統領はウズベキスタンと地域についてよく知っており、豊富な経験を持っています。今後の過程でウズベキスタンがトルコ評議会との関係を発展させることが、地域とトルコ系諸国にとって非常に重要です。なぜならウズベキスタンはトルコ系諸国のキーとなる国だからです。

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士の見解をお伝えしました。



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