「トルコ外交政策へのまなざし」 第33回

26年目を迎えたトルコ・カザフスタン関係

「トルコ外交政策へのまなざし」 第33回

アタテュルク大学国際関係学部ジェミル・ドアチ・イペク博士著

 

2018年に、トルコ共和国とカザフスタン共和国の国交は樹立から26年目を迎えました。私たちも今回、トルコ・カザフスタン関係を分析します。

2018年に、トルコ共和国とカザフスタン共和国の国交は樹立から26年目を迎えました。周知のとおり、1992年3月2日にカザフスタン共和国が独立を宣言しました。そのわずか数分後にトルコはカザフスタンの独立を認めた最初の国となりました。独立を勝ち取った後のカザフスタンとトルコの間で締結された多くの協定や議定書により、様々な関係や協力活動が行われました。トルコとカザフスタンの間の政治関係が達したレベルと同時に、カザフスタンは、ユーラシアにおけるトルコの最大の政治・経済パートナーの1つとなりました。トルコ・カザフスタン関係は特に最近になって活発化しています。この状況には、カザフスタンの外交政策がより活発になり、国連安全保障理事会の非常任理事国入りをするなど、重要な任務も一役買っています。

本部をイスタンブールに置く「チュルク評議会」、本部をアゼルバイジャンに置く「チュルク系言語を話す諸国議会」、本部をカザフスタンに置く「国際チュルクアカデミー」、本部をトルコに置く「チュルクソイ」などの国際機関が、文化や政治の分野で加盟国の間の関係を、制度的に強化させています。トルコ・カザフスタン関係には、経済面のほか、これらの機構の活動も含まれでいます。二国の関係が今後、教育分野でも強化されるよう、筆者は期待しています。特に、トルコ・カザフ・アフメト・イェセヴィー大学がアルマトイとアスタナでも開校され、トルコの優秀な学生がそこで学べば有益になります。

トルコにとって、カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領はとても重要な存在です。トルコは、ナザルバエフ大統領がチュルク系諸国の協力活動が拡大するよう尽力してきたことを評価しており、ナザルバエフ大統領を常に「チュルク系世界の長老」「チュルク系世界の賢人」などの言葉とともに思い返します。アンカラにはナザルバエフ大統領の彫像もあります。これは、「チュルク系世界の長老」に対するトルコ国民の敬意の具体的な指標です。

トルコとカザフスタンは、世界的・地域的問題に関する共通の目標を持っています。国際機関における両者のアプローチも同じです。両国間のステータスは、2009年にナザルバエフ大統領がトルコを訪問した際に結ばれた戦略的協力協定によって明らかになりました。こうして両国の関係は、友好関係とともに「戦略的協力関係」のレベルに達しました。

ユーラシアにおけるカザフスタンの位置は、カザフスタンを東西の間の天然の陸の橋にしています。26年間でカザフスタンでは1人当たりの所得が700ドルから1万4000ドルに伸びました。カザフスタンの土地には1225種類の鉱物や493の鉱床があり、天然ガスの備蓄は世界の上位12か国、石油備蓄は世界の上位13か国のうちに入ります。

トルコとカザフスタンの間には、強力な軍事関係や防衛技術分野の協力関係があります。トルコは、カザフ軍の士官養成に大きな支援を行っています。トルコの防衛産業分野の重要な諸企業は、カザフスタンの防衛産業施設を開発するために活動しています。数年前に「カザフスタン・アセルサン」の工場が開設されたことも、軍事面での重要な動きです。

トルコとカザフスタンの間で数百万ドル単位で始まった貿易関係は、今日では40億ドルに達しました。もちろん、これは十分ではありません。100億ドルに達することが、両国の最初の目標です。この目標の前に立ちはだかる最大の障害は、カザフスタンとトルコの間の物流面での直接的な経路がないことです。この問題を乗り越えるために計画される代わりの方法やアイデアを実現すれば、貿易関係はさらに発展します。

結論を言えば、カザフスタンとトルコは2つの国家でありながら1つの民族なのです。この点で、エルドアン大統領とナザルバエフ大統領は、両国とチュルク系世界にとっての大きな幸運です。エルドアン大統領もナザルバエフ大統領も、国民の中から現れ、国民の味わう困難を経験しており、このことがチュルク系世界のニーズや期待にとっての正しい考えや効果的な解決をもたらしています。

トルコとカザフスタンの友好関係は、その力を共通の歴史と文化的な繋がりから得ています。26年とは、何千年ものチュルク系の歴史を考えれば、瞬きと同じくらい短い時間です。しかし、両国とも、この26年間で大きな成功を遂げてきました。相互の利益や敬意をもとに、二国関係は今後さらに強化していくでしょう。



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